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この6月末、滋賀県野洲市にある廃墟マンションの解体工事が終わりました。いまにも倒壊寸前で、アスベストがむき出しになった危険な状態でした。
空き家対策特別措置法に基づき、野洲市が行政代執行しました。マンションに適用されたのは初めてです。
解体費用は総額1憶1,800万円、区分所有者が9人ですから、一人当たり1300万円あまりとなります。大変な金額です。
区分所有者たちに請求することになりますが、マンションがここまで危ない状態になるまで区分所有者たちは何もしなかったわけです。支払能力があるかどうか疑問です。
区分所有者から回収できなかった金額については、このマンションを放置してきた責任があるとして、建築基準法に基づいて県に請求するそうです。果たしてどうなりますか。
本件については、放置してきた区分所有者たちに責任があるのはもちろんです。しかし、区分所有法にも欠陥があることは指摘しておきたいところです。
仮に、一部の区分所有者が大規模修繕工事を行おうとしても、従来の区分所有法では四分の三の区分所有者の賛成が必要でした。現在でも、過半数の賛成が必要です。これだけの区分所有者が賛成しなければ、どうすることもできません。
自分一人では管理も大規模修繕もできない。マンションは不完全な不動産だと思います。
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