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│1│ 今回の評価実例:建物の評価(相続税申告)
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相続税申告の際の不動産鑑定評価は土地が中心ですが、建物を評価することもあります。
財産評価基本通達では、建物の評価額は固定資産税評価額によるものとされています。
この固定資産税評価額は、基本的に建物の再調達原価と耐用年数によって決定されます。
今回の評価対象の建物は、人が住まなくなって相当の年数が経過しています。以前は被相続人が住んでいたのですが、被相続人が老人ホームに入居してからは、全く手入れがされていません。
そのため、屋根を覆う金属板は錆び、軒天の塗装が剥がれています。雨漏りがあった模様で、壁にはシミがあります。また、基礎の一部にひびが入っています。
このような状況ですが、固定資産税評価額にはこれらを考慮したあとがありません。
この建物はほぼ修繕不能であり、取壊すのが相当です。したがって、ゼロに近い金額で評価しました。
その後税務調査はありません。
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│2│ 不動産鑑定評価の知識:鑑定評価額の決定
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鑑定評価の手順を十分に尽くした後、専門職業家としての良心に従い、適正と判断される鑑定評価額を決定することとなります。
鑑定評価額の決定が、鑑定評価の結論になります。決定という言葉はここでしか用いられません。
鑑定評価の手順で、各種試算価格を求めます。この場合は、「比準価格を試算した」とか「収益価格を求めた」という表現をします。
また、不動産鑑定評価基準に則っていない時価算定を行った場合の「調査報告書」「意見書」等では、鑑定評価額の決定に相当する箇所でも、「決定」という言葉は用いません。
「査定した」「求めた」という表現をします。
それだけ、鑑定評価額の決定というのは鑑定評価において重要な事項です。
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│3│ 編集後記
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無名人のひとりごと(永六輔著)より
「汗ばんだシャツを脱ごうとしたら、シャツがねじれて、よじれて、脱ぐどこ
ろか、シャツに縛られた形になっちゃって、身動きが出来なくなっちゃって。
……そういう経験ない?」
ありますねェ。私はけっこう汗をかくので、こんなふうになっちゃいます。なんとか脱いだあとのシャツが汗で重いこと。
そういう季節がまたやってくるなぁ。
https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12613941467.html
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