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地盤の液状化2:嶋内雅人のブログ

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1964年の新潟地震で特徴的だったのが、新潟市内を中心に発生した地盤の液状化現象でした。

信濃川沿いの地区を中心に、地中から砂混じりの水が大量に噴き出し(噴砂)、砂が1mも堆積したところもありました。新潟市内の低地は、液状化で噴出した水と津波による浸水とで、水浸しになりました。

日本で発生した大きな地震のほとんどで、液状化による被害が発生しています。主なものには、十勝沖地震(1968年)・宮城県沖地震(1978年)・日本海中部地震(1983年)があります。

比較的新しいものでは、兵庫県南部地震(1995年)・鳥取県西部地震(2000年)・芸予地震(2001年)・東北地方太平洋沖地震(2011年)で、液状化による被害が発生しています。

液状化による地盤災害には、沈下があります。道路が波打ったり、杭によって支えられた構造物の周囲に段差が生じたりすることが代表的です。

しかし、近年の研究では、液状化に伴って地盤が水平に流れることがあるとわかってきました。この流動化現象を側方流動といいます。

激しい側方流動の場合では、ビルの杭が折れたり、建物がゆがんだりします。兵庫県南部地震では、この側方流動によって建物の基礎が破壊される被害がおこりました。

液状化した地盤上に直接造られた構造物は、沈下や傾斜という被害を受けますが、構造物自体が壊れることはほとんどありません。

それに対し、地中に埋められている管路・貯水(油)槽などの中空構造物は、周辺の地盤が液状化した際の浮力によって浮き上がるという被害が生じます。

釧路沖地震では、マンホールが浮き上がる被害が多く発生しました。最大のものは5mもありました。

また、岸壁に代表されるような構造物では、支えている背後の地盤の沈下・陥没や荷揚げ施設などの損傷も伴うことから、被害の規模が大きくなります。兵庫県南部地震での神戸港の被害によって、港湾の機能がほぼ全面的に停止しました。


■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


年度末ですね。今の私は、年度とはあまり関係のない仕事をしているのですが、金融機関に勤めていたころはかなり忙しくしていた記憶があります。

ある年度末のことです。よりによって忙しい時期にインフルエンザに罹ってしまいました。3月31日は休まざるを得ませんでした。病気だから仕方がないのですが、情けなくて同僚に対して申し訳ない気持ちで臥せっていました。

皆様も身体にお気をつけて年度末を乗り越えてください。

ところで、3月14日のメルマガ182号で民法586条と書きましたが、これは566条の誤りでした。お詫びして訂正します。読者の方からご指摘がありました。ありがとうございました。

年度末のメルマガをこれで〆るのも、また情けないです