安全な地盤:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
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2011年3月11日の東日本大震災は、記憶に新しいところです。被災地では仮設住宅にお住まいの方が、まだ大勢いらっしゃいます。震災は終わったとはいえません。
今回は、安全な地盤についてみてみます。
◎さて、筆者の住まいの近くでは大きな被害はありませんでしたが、仕事にからむ分野ではこんなことがありました。不動産を購入される方が、建物の耐震性により一層注意を払うようになったのです。
建築基準法は、1981(昭和56)年6月1日に改正施行されました。この改正は、建物の耐震性能を向上させるものです。ですので、これを「56年耐震」と呼んだりします。
この日以後に建築確認を受けた建物は、耐震性 についてはまず問題がありません。逆にこれ以前に建築確認を受けた建物で、耐震補強をしていないものは耐震性に不安があります。
◎しかし、建物の耐震性能が向上しても、その建物が建っている地盤が弱ければ耐震性は十分とはいえません。では、地盤が安全な場所についてみてみましょう。
皆様ご案内のとおり、日本の国土の約70%が山地や丘陵地です。平野は少ないのです。平野部の地下深くには基盤と呼ばれる岩盤層があります。その上に土砂が堆積して、平野となっています。
岩盤層は岩ですので強固です。その上に堆積した土砂は、年月が経つほど堅く締まって、強くなります。関東ローム層というものがありますが、これは洪積世に火山灰でできたもので、非常に安定な地盤です。また、高台にあたるため洪水や津波の心配もないでしょう。
◎安全な地盤についてわかりやすいのが、縄文時代の遺跡が発掘されている場所です。日本全国に あるこれらの遺跡は数千年前から存在し、水没せずに現在も残っています。よって、住むには安全な土地です。また、今回の震災でも被害をほとんど受けなかった模様です。
ご興味のある方は、どんな場所に縄文時代の遺跡があるか、下記のURLでお調べください。
http://mokuren.nabunken.go.jp/Iseki/index.html