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間口が狭く接道要件を満たさない土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12827030355.html
現実に存在する宅地のなかには、建築基準法の道路(原則として幅が4m以上で一定の要件を満たすもの)に全く接していないか、接してはいても間口が2m未満で建築可能な要件を満たしていないものもあります。
前者は、いわゆる無道路地です。後者は、無道路地ではないものの、宅地の効用が無道路地に近いものと考えられます。
無道路地については本メルマガ188号で取り上げましたので、今回は後者の事例(道路には接するが間口2m未満の土地)について、減価要因を検討してみます。下の図のような土地がこれに該当します。
─────────────────
道路
───┬───┬─────────
│1.5m │
│ │
│ │
│ │
│ │
│ │
│ └──────┐
│ │
│ │
│ │
│ │
│ 有効宅地 │
│ │
│ │
│ │
└──────────┘
接道義務を満たさない宅地には、建物を建てることができません。ですから、現状のままでは資材置場や駐車場以外の利用方法はありません。
なお、このような土地に建物が建築されている事例も見受けられますが、これはあくまでも違反建築物です。
しかし、間口が2mに満たない土地であっても、道路に接していることは事実です。ですから、全くの無道路地と比較すれば間口を2mに広げられる可能性は少なからず残されてはいます。
ただし、これは一般論です。宅地の接する道路の状況や隣接地の利用状況は様々ですので、広げられるかどうかは一概には判断できません。
例えば、現状の間口が1.5mある場合でも、隣接地には建物が目いっぱいに建っているため、50cmの幅を広げられないことも考えられます。
接道義務を満たさない土地の性格は、以上述べたとおり明確には判断できません。しかし、一般的な価値については、接道義務を満たす宅地の価値に比べれば低いものの、全くの無道路地に比べれば価値が高いといえます。
とはいえ、繰り返しになりますが、このような土地には建物を建てることはできません。それほど大きく価値が低下しているのは明らかです。
私は仕事で様々な土地に出会いますが、遺産分割の結果このような土地が生じただろうという事例は多くあります。遺産分割の際は、要注意です。
■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
すでに1か月以上も前のことですが、元プロレスラーのテリー・ファンク氏が8月23日に死去しました。79歳でした。
それだけ年数が経っているので当たり前ですが、私が少年のころに心を躍らせたプロレスラーたちが次々に世を去っています。寂しいものです。健在なのは、テリー・ファンクの兄の、ドリー・ファンク・ジュニアくらいでしょうか。
兄のドリーがレスリングテクニックを主体としたファイトスタイルだったのに対し、テリー氏は体ごとぶつかっていくようなスタイルで、対照的ではありました。
しかし、二人とも実力は確かで、ともにNWAの世界チャンピオンなりました。また、ザ・ファンクスと名乗って、タッグチームとしても活躍しました。
日本での人気も大きなものがありました。
それを最高潮にしたのが、ザ・シークとアブドーラ・ザ・ブッチャーの悪役コンビとのタッグマッチです。
悪役コンビは反則を連発し、ファンクスは大流血。ついには、悪役コンビがテリーの右上腕にフォークを突き立てるという暴挙にでます。
テリーが一時負傷退場している間に、悪役コンビはドリーを集中攻撃、ドリーがあわやフォール負けかというところに、テリーが駆け付け反撃のパンチを叩き込むシーンは多くのファンが熱狂しました。私もその一人です。
しかし、フォークを突き立てるのを提案したのはテリーだったとか。大した役者です。また、フォークを使いながら大きな事故を起こさなかった悪役コンビもプロ中のプロです。お互いの信頼がなければ成り立たなかったシーンです。
このようなファイトをできるプロレスラーも、このようなシーンも久しく登場しません。
超一流のプロレスラーにして希代のエンターテイナーだったテリーさん、安らかに。