土壌汚染:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ|新着情報

NEWS

TOP > 新着情報 > 土壌汚染:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

土壌汚染:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12191711436.html

今回のテーマは、地盤と安全な土地です。

土壌汚染というと、汚染源として工場が思い浮かぶかもしれません。しかし、住宅地であっても汚染されている恐れがあります。その汚染物質の代表格が、テトラクロロエチレンです。

なぜ、住宅地で土壌汚染が発生するのでしょうか。それは、この物質が便利で使いやすいため、身近なところで大量に使われているからです。

この他に汚染物質として挙げられるものに、トリクロロエチレン等があります。

これらは一般的に揮発性有機塩素系化合物(VOCs)と呼ばれています。

VOCsの化学的な性質は、水に溶解しにくく、比重は水よりも大きく、揮発性があるということです。表面張力が小さくて水より動粘性係数が小さいため、水が通らないようは微細な隙間でも通ります。

しかも、不燃性であるため、溶剤として極めて扱いやすいものです。しかし、大きな欠点があります。発がん性があることです。

VOCsは洗浄能力が高いという性質・微細な隙間にも入りやすいという性質・不燃性という性質を持つため、ドライクリーニングの溶剤として急速に普及しました。

水の代わりに溶剤に汚れを溶かしこんで行うドライクリーニングには、石油炭化水素(工業ガソリン5号)=石油系、塩化炭化水素(テトラクロロエチレン等)=塩素系、フッ化炭化水素=フッ素系の三系統の溶剤が使われてきました。

これらには欠点があります。石油系は引火しやすいため事故につながりやすく、フッ素系は高価でかつオゾン層の破壊の原因となり国政的に既成の対象となりました。そこで使いやすい塩素系が大量に使用されることとなったのです。

商店街の小さなクリーニング店でも、火災の心配のない塩素系溶剤を使用することで、ドライクリーニングができるようになりました。

しかし、有害性については知られていたものの法的な既成がなされていなかったため、使用する上であまり注意が払われていませんでした。そのためエンドユーザーであるクリーニング店の技術者が、保管や廃棄にあまり神経を使わなかったという事情があったかもしれません。

現在では土壌汚染対策法が制定・施行され、健康被害の防止措置等がとられています。

環境省のウェブページを参考になさってください。

http://www.env.go.jp/water/dojo/law.html