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埋蔵文化財包蔵地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12343093760.html
昨日のNHKテレビで、豊島区で幻の貝塚が発見されたというニュースが放映されました。貝塚というのですから、縄文時代のものでしょう。
土地が埋蔵文化財の包蔵地であることがあります。私の住む神奈川県には、鎌倉という古都があります。鎌倉幕府の所在地であったため、旧市街地は埋蔵文化財の周知の包蔵地で埋め尽くされています。
また、奈良そごうの敷地は、長屋王の屋敷跡でした。貴重な遺構がありましたが、市民や研究者の反対にもかかわらず、建物の建築によって破壊されてしまいました。
さて、埋蔵文化財のあるかもしれない土地の価格はどうなるのでしょうか。考察してみます。
まず、建物を建築するにあたって試掘調査をしなければなりません。概ね1㎡(縦・横約1m)について、小型のパワーショベルを用いて試掘し、自治体の担当者が内部の状況を判定します。費用は、10万円~20万円程度でしょう。
価格水準が200,000円/㎡で150㎡の土地の場合は、3,000万円の価格に対して上記の費用が必要になるのですから、価格は1%弱下落することになります。
試掘調査の結果、何も発見されなければその土地上に建物を建てるのに何らの問題はありません。
しかし、何か遺物が発見された場合は、本調査が必要になります。その土地全体を掘り起こすのです。場合によっては、何年もかかることでしょう。
先にふれた奈良そごうは、1989年初頭の開業を予定していましたが、発掘調査の影響で開業が同年10月にずれ込みました。この間に得られなかった利益の現在価値の分だけ、その土地の価格が下落したわけです。
他方、発掘された文化財の所有者は誰になるのでしょうか。
埋蔵文化財は、拾得物(落し物)として扱われます。ですので、その土地の所有者のものではありません。
本来の持ち主が現れればその人のものになりますが、現れるわけがありません。
その場合は、所有権は国庫に帰属することになります。ただし、土地の所有者には一定の報奨金が支払われます。
文化財は貴重なものですが、それが埋まっている土地の価格は上がりはしません。逆に下落してしまいます。
■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
共働きである我が家では、私が洗濯します。仕事からの帰宅後に洗濯し、夜に干します。
ある夜は風が強かったため、テレビのデータ放送の天気予報で、次の日の風の強さを確認しました。日付が変わったころから明け方まで、かなり強い風が吹く模様です。
強風のもとで洗濯物を干すと、風で飛ばされかねません。この日は、洗濯をあきらめました。
ところが、テレビではアナウンサーが「明日は洗濯日和です」と話しているではありませんか。「ウソだろ」と思いましたが、確かに明日は晴れで昼間は風が穏やかです。
確かに、専業主婦ならば朝洗濯して干すことができます。
国のいう「モデル年金」は、夫一人が働いて妻は専業主婦という前提で計算されています。このような家庭はどんどん少なくなっているはずで、モデル年金の前提が崩れています。
天気予報も、時代遅れですね。
今年最後のメルマガです。今年もなんとか、一年間メルマガを発行し続けることができました。ご愛顧に感謝いたします。よいお年をお迎えください。