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コンサルティング(借地権と底地の交換):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12385273017.html
不動産の価格や賃料を求めるのが不動産鑑定評価です。しかし、不動産鑑定士の仕事の範囲は、それにとどまりません。不動産のコンサルティングを行うことがあります。
借地人(個人)の依頼で、借地権と底地との交換のコンサルティングを行いました。土地は、東京23区内にあります。
借地人が地主から、借地権と底地を交換して土地を分割しようという提案を受けました。
その内容は、借地権割合に基づいた不動産価格で土地を分割するというものです。しかし、分割後の土地面積が少ないように借地人は感じました。
この件は、ある銀行の支店を通じて私に依頼があったものです。私は、CADを用いて借地権割合を考慮した土地の分割図を作成してみました。すると、借地人の取分の面積は、地主の提案よりも大きくなりました。
借地人は弁護士を通じて地主と交渉し、希望通りの結果となりました。
不動産鑑定評価の知識:不動産市場の特性
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不動産鑑定評価の知識をご紹介します。まず、不動産鑑定評価そのものについて、引き続きご説明します。4回目です。
前回は、不動産の財としての特性を説明しました。今回は、不動産市場の特性を説明します。
新たに供給すること、すなわち生産することができないというのが、土地の本質です。
一般の財は、価格が上昇すれば、新規に供給されます。しかし、土地はそのようなことはほとんどありません。
では、市場に現れた不動産の売主の動機がどうなののでしょうか。
不動産の所有者である売主は、土地の価格が上昇したからその不動産を売却するということは少ないものです。そのような動機ではなく、資金繰りの悪化・破産・納税等の特別な理由によって不動産を換金する必要がない限り、売主となることはありません。
土地の供給が制限されている、すなわち新たに生産できない、ということによって、土地建物から構成される不動産も、どこに所在するかによって個別性を持ちます。ですから、同じ不動産は二つと存在しません。
土地には全く同じものが存在しないという性質によって、不動産の個別の価格は決定的な影響を受けます。
このように、新たに生産できないこと、全く同じものが存在しないこと、という特性があるために、不動産についての情報も不完全になります。そして、一般の財のような時価を形成する市場が成立することは困難となります。
しかし、きわめて不完全でありながらも不動産には取引市場があります。そして、どのような種類の不動産であるかによってその市場を異にします。