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無道路地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814542183.html

道路に直接面していない土地のことを、不動産鑑定評価の実務では無道路地と呼びます。なお、このような土地は、民法では袋地として扱われています。

ある土地に建物を建てるには、その土地が建築基準法の道路に2m以上の幅で接していなければなりません。これを接道義務といいます。

ですから、無道路地には建物を建てることができません。建物を建てられなければ、住むことも事業を行うこともできません。したがって、接道義務を充足している土地に比べて、無道路地は大幅に価格が下がります。

無道路地の評価方法は、次のとおりです。
1.その無道路地に最も近い道路沿いに、標準的な土地があることを想定します。
2.その標準的な土地と、その無道路地の減価要因を比較して減価率を求めます。

これを図示すると、下のようになります。

──────────────

───┬────────┬──
   │  想定する  │
   │ 標準的な土地 │
   │ 例 180㎡ │
   ├────────┤
   │  対象地   │
   │ (無道路地) │  
   │  例150㎡ │
   └────────┘

公共事業のために土地を買収する際に、その価格を求める手引きとして使われるのが「土地価格比準表」です。この「土地価格比準表」では、無道路地の評価方法として次のように記述しています。

現実の利用に最も適した道路等に至る距離等の状況を考慮し取付道路の取得の可否及びその費用を勘案して適正に求めた率をもって補正するものとする。

この考え方を図示すると、下のようになります。なお、取付「道路」とするのは不動産鑑定の鑑定からは不正確ですので、取付「通路」とします。

────────────────────

────────────────┬──┬─
    取付通路    →   │2m│
(位置はケースによって異なる) │  │
                │  │
                │  │ 
         ┌──────┘  │
         │         │    
         │         │
         │         │
         └─────────┘

この手法は、上記のとおり想定した標準的な土地の価格から、無道路地が接道義務を満たすために最低限必要となる費用を控除するという考え方に基づいています。

すなわち、無道路地の減価要因は、取付通路を取得するための価格ということになります。


■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


日常で使う言葉には、変なものがありますね。集めてみました。

安全ピン
いやいや、十分ケガするでしょ。

万年筆
万年も使えません。

マジックインキ
魔法じゃないでしょ。だいたい消えないし。

魔法瓶
これもそう。魔法じゃない。温かいのを保つだけです。

千枚通し
千枚も通せないよ。

視聴覚教室
視覚も聴覚も普通の教室で使ってます。

勝手口
勝手にされたら困ります。

八重歯
八重になってないでしょ。二重でしょ。

永久歯
永久なわけありません。抜ける人も多い。私も気を付けないと。


さて、メルマガでご案内した私が講師を務める勉強会ですが、当日が大雨になったため、延期しました。

次の日程で仕切り直しです。

7月14日(金)18時30分~20時30分に「相続税不動産評価の問題点」というテーマで、学習会を開催します。このメルマガの上の方でもご紹介した、「路線価は本当に正しいのか」も取り上げます。

主催は、神奈川税経新人会。会場は、横浜市神奈川区泉町1-1税理士法人コンフィアンス会議室です。

参加ご希望の方は、このメルマガに返信のうえ、その旨をお知らせください。

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