非線引都市計画区域の土地建物の評価(資産評価):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ|新着情報

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非線引都市計画区域の土地建物の評価(資産評価):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814544139.html

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│1│ 今回の評価実例:非線引都市計画区域の土地建物の評価(資産評価)
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国土利用計画法は、大まかにいって日本の国土を都市計画区域と都市計画区域外に区分しています。さらに、都市計画区域は、市街化区域と市街化調整区域という線引きされた区域と、線引きされていない区域(非線引き区域)に分けられます。

本件は、ある上場企業からの依頼です。自社の所有している不動産の時価を把握するのが依頼目的です。

評価対象不動産は、九州のある県内の非線引き都市計画区域にある土地建物です。市街化調整区域ではありませんので、適法な手続きをとれば建物を建てることができます。

ただし、役所で調べると、数年後に何回目かの線引きが行われる予定で、その土地は市街化調整区域に編入されることになっています。

今ある建物が適法に建築確認を得ていれば、市街化調整区域に編入されても建物を建てることができます。当然、建築確認が行われていることを県の出先機関で調べます。

出先機関でいろいろな書類を出してもらいましたが、建築確認が行われていることを確認できません。現状では、土地建物として使用可能ですが、建物が朽廃すると、土地は資材置場等としてしか使用できなくなります。

まずは、現状の土地建物を使用可能なものとして評価しました。次いで、その会社の担当者に連絡し、建築確認を受けているかどうかを調べてもらうことにしました。

担当者が現地に出向き調べたところ、建築確認が行われていることがわかりました。担当者も安心されたようです。


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│2│ 不動産鑑定評価の知識:不動産鑑定評価基準Ⅱ
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2002年に全部改正された不動産鑑定評価基準は、その後3回にわたって一部改正されています。それらについてご説明します。

2007年改正

不動産鑑定評価基準改正の背景等

不動産証券化市場の急速な進展に伴い、その健全な発展と透明性の確保のため、投資家や市場関係者に対し利益相反の回避や取引の公正性を示す上で不動産鑑定評価の果たす役割が増大しました。

また、経済社会状況の変化に伴う鑑定評価に対するニーズの変化により、市場関係者やエンジニアリング・レポー卜作成者と連携することが必要になり、不動産鑑定評価書における説明責任や比較容易性等が強く要請されました。

このようなことを背景として、2007年4月2日付け国士交通事務次官通知で不動産鑑定評価基準等が一部改正され、証券化対象不動産の不動産鑑定評価に関する基準の明確化等が行われました。

改正では、不動産鑑定評価基準に「各論第3章」を新設し、証券化対象不動産として鑑定評価を行う場合の適用範囲や、鑑定評価にとっても重要な資料であるエンジニアリング・レポートを不動産鑑定士が主体的に活用すること、DCF法の適用過程の明確化や収益費用項目の統一等を盛り込みました。


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│3│ 編集後記
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大往生(永六輔)より

「この猫は人間だと七十歳とか、動物の年齢を人間にたとえたりするけど、あれ意味が意味がありますか?
 この人間は、猫だと何歳、なんて言わないものねェ」

そうですよね。だいたい、白いネコの毛がもともとなのか、白髪なのかわかりっこないし。しょっちゅう寝てるといっても、ネコはもともと寝てばかりだし。だから何なんだか。