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市街化調整区域の土地の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814544536.html

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│1│ 今回の評価実例:市街化調整区域の土地の評価
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市街化調整区域は、都市計画で定められる「市街化を抑制すべき区域」です。ですから、建物を建てることは原則としてできません。

今回の対象不動産は市街化調整区域にあります。建物が建っていますが、建築された経緯は明らかではありません。

対象不動産が所在する自治体の役所で聴取したり、登記簿を調べたりしました。その結果、どうやらその土地は市街化区域・市街化調整区域の線引きがされた日より前から宅地であることが確認できました。

よって、現在の建物と同一用途での増改築・用途変更を伴わない建替えには、開発許可が不要で建替えが可能になることがわかりました。

これをもとに、取引事例を収集し評価しました。

依頼である会社の担当者の方は、建替えができるとは思っていなかったそうです。私の評価の結果を聞いて、安心されました。

それにしても、対象不動産の土地の数が多く、また周辺の土地も調査する必要があったため、登記簿謄本をとるのにかなりの立替金が発生しました。手持ちの現金が足りなくなるのではないかと、冷や冷やした覚えがあります。


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│2│ 不動産鑑定評価の知識:不動産鑑定評価基準Ⅴ
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2002年に全部改正された不動産鑑定評価基準は、その後3回にわたって一部改正されています。それらについてご説明します。

2007年改正の改正で新設された「各論第3章」の概要は、次のとおりです。

DCF法の適用過程の明確化や収益費用項目の統一
証券化対象不動産の評価では、収益還元法のうちDCF法を採用するのが特徴的です。DCF法とは、各年の純収益の現在価値と売却時の価格の現在価値とを加算して対象不動産の収益価格を求める手法です。

さて、証券化対象不動産は、その多くが投資用不動産市場にあります。そして、証券化対象不動産の需要者は国内外の法人投資家等が中心です。

それらの需要者は一般的にその収益性を重視して取引を行う傾向にあります。したがって、証券化対象不動産の鑑定評価に当たっては、収益還元法による収益価格を重視することになります。

収益還元法には、直接還元法とDCF法とがあります。不動産鑑定評価基準各論第3章ではDCF法を中心に、適用過程の明確化(鑑定評価書の説明責任の向上のため)や収益費用項目の統一等(鑑定評価書の比較容易性の向上のため)が図られています。

J-REITは上場されていますから、投資家にとってわかりやすいように収益費用項目を統一することが必要になります。


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│3│ 編集後記
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大往生(永六輔)より

「長く生きるコツ、簡単です、死なないようにすればいいんです」

至言ですなあ。でもできるかなあ。