災害の進化2:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
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今回は、地盤と安全な土地の話です。
技術の発展とともに、人間の土地の利用の仕方は、どんどん進化します。
現在では、高台である丘陵地や扇状地・台地に人が住むだけでなく、これらに刻まれた谷が埋め立てられたところにも人が住むようになりました。
しかも、このような造成地は増加しています。しかしこれらの造成地は、水抜きや転圧等の工事がきちんと行われていないと不同沈下を起こします。
また、地震のときには地山と盛土地の境が地割れしたり、盛土地の端でがけ崩れが起きたりします。
土地利用の進化は、高台だけではなく低地へも向かいます。治水工事が発達すると、低地の土地も安定してきます。
すると、今までは洪水の被害が多いために人が住まなかったところや、旧河道や沼沢地跡・湿地など地盤の緩い土地を埋め立てたところにも、人が住むようになりました。
大都市周辺の低地には、このようなところが多くみられます。元々地盤の緩い土地ですから、不同沈下が起きます。
また低地ですので、豪雨のときには湛水や洪水による被害が発生します。さらに、東日本大震災で液状化が発生したのは、まだ記憶に新しいところです。
土砂が流出したり、洪水が起きたりするのは、自然環境では当たり前の現象です。しかし、今まではそのようなところには、人は住みませんでした。そこに人が住むようになると、新たな災害が生じる要因も生じることとなります。
つまり、土地の利用の仕方が進化すると、それにともなって災害も進化するわけです。
わが国には、地すべり指定地や砂防指定地、急傾斜地崩壊危険区域等について、いくつかの法的規制がありますが、それ以外には土地利用を制限する規定がないことも、災害が減らない原因となっているかもしれません。
「砂防ダムをつくると、その下は100パーセント安全であるかのように、家が建つので困る」という行政担当者の声があるほどです。
■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
息子がラインで動画を送ってきました。
息子が呼んだのでしょう。イヌが勢いよく走ってきて、妻が昼寝に使っている布団に飛び乗ります。おとなしくしていればいいのに、鼻をしきりに布団にこすりつけています。
同じ布団にイヌが寝ている写真を、やはり息子がラインで送ってきたときには、妻は「やめて!汚い!」「私が昼寝の時、使っているんですけど!」と返信していました。
書き込みでは!は一つだけでしたが、実際の会話では十以上あったような。
寝ているだけでこの反応なのだから、今回は大爆発だろうなあ……。